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専門職/翻訳・通訳

翻訳家はAIでなくなるのか

翻訳者・通訳を含みます。文書翻訳、字幕、逐次・同時通訳。機械翻訳のポストエディット(MTPE)が主流化し、求められる役割が変わりつつある。

AI影響の暫定スコア

70/ 100

やや大きい

生き残るためにやることを見る
翻訳・通訳(イメージ写真)

リスクスコアは参考指標です。編集部が公開情報をもとに手動で設定した暫定値であり、特定の個人の雇用や将来を断定・予測するものではありません。 算定の考え方はデータ定義に記載しています。

結論

翻訳は「訳す」仕事が機械翻訳に寄り、「訳文の品質に責任を持つ」「専門分野で判断する」仕事が残ります。汎用のビジネス文書やマニュアルの下訳は機械翻訳の後編集(MTPE)が主流になる一方、契約書や特許のように誤りが責任につながる翻訳、医療・司法の現場通訳、ブランドの語り口を作り直す翻訳は人に残ります。汎用翻訳だけの受注は縮小し、品質を保証できる人と専門分野を持つ人に仕事が集まっています。

この職種で起きていること(1件)

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  • その他AI関係:明示信頼度B

    Duolingo、「AIファースト」宣言で契約業者の削減を表明 批判を受けCEOが説明を撤回

    Duolingo のルイス・フォン・アンCEOが2025年4月、全社メールで「AIファースト」企業になると表明し、AIで対応できる仕事については契約業者の利用を段階的にやめるとした。採用と人事評価にもAIを適用するとしたが、利用者と社内からの強い批判を受け、数週間後に本人が「あの伝え方は良くなかった」と説明を修正した。

    発表元
    Duolingo, Inc.
    アメリカ
    業界
    教育・研究
    出来事の日付
    2025年4月28日

代替されやすい業務

  • 汎用ビジネス文書の下訳
  • マニュアル・ヘルプの一次翻訳
  • 字幕の粗訳とタイムコード付け
  • 社内メールの翻訳

代替されにくい業務

  • 契約書・特許など法的責任を伴う翻訳
  • 医療・司法の現場通訳
  • ブランドトーンを含むコピーの再創作(トランスクリエーション)
  • 同時通訳とその場の交渉支援

生き残るためにやること

自分の担当業務を振り返る

答えを書き出すと、次の一歩が決めやすくなります。

  • 受けている翻訳のうち、機械翻訳の下訳から直している案件はどれくらいあるか
  • 訳の誤りがそのまま責任や損害につながる分野を、自分は持っているか
  • 用語集や翻訳メモリを、自分で作ったり管理したりしているか
  • 機械翻訳の訳文で、自分がいつも直している誤りの型は何か
  • 訳文の品質を、依頼者に根拠つきで説明したことがあるか

最初に取り組むこと

機械翻訳でいつも直している誤りを、型ごとに書き出す

機械翻訳の後編集では、速さより「どこを必ず見るか」が品質を決めます。これまでに直した誤りを思い出して、用語の不統一、数字や固有名詞の取り違え、否定や条件の読み違い、主語の取り違え、語調のずれなどの型に分けてください。型ごとに「どこを見れば気づけるか」を書くと、それが自分の品質チェックの手順になります。

公開されている文書で、機械翻訳の訳文を採点してみる

依頼者の原稿を使う必要はありません。自治体や公的機関が日本語と英語の両方で公開している案内文など、対訳を確かめられる文書の一部を機械翻訳にかけ、公開されている訳と見比べて誤りを数えてみてください。依頼者の原稿を社外のサービスに入れる前に、契約上の守秘の範囲を必ず確認してください。

講座を受けるなら、教育訓練給付制度(厚生労働省)(外部サイト)で受講費用の一部が支給される場合があります(要件あり・確認日 2026-08-15)。 どの行動も、仕事を失わないことを約束するものではありません。

この仕事はどう変わってきたか編集部の見立て

この節は出典つきの記録ではありません。 公開情報と当データベースの記録をふまえて編集部が書いた読み物で、とくに「この先」は 起きていないことについての見立てです。出典のある数字はこの職種で起きていること見えない失業にあります。

  1. これまでAIが実用段階に入る前

    原文を読み、訳文を作る。専門分野を持つほど単価が上がり、経験がそのまま値段になる仕事だった。

  2. いま足元で起きていること

    機械翻訳後編集(MTPE)案件の単価が下がる一方、契約書・特許・医療のように誤訳が直接損害につながる分野の単価は維持されている。同じ「翻訳」でも動きが正反対になっている。

  3. この先起きていないことについての見立て

    汎用文書の翻訳は、人が最初から訳す仕事としては成立しにくくなるだろう。分野を絞って専門性で守るか、「訳す人」から「品質を保証する人」へ役割を移すかの二択が濃くなるとみられる。

スコアの根拠

一般文書の機械翻訳品質が実務水準に達し、単価下落が広範に起きている。一方で法務・医療・同時通訳など責任と即時性を伴う領域は残る。

内訳(合計70点)

  • 定型業務の比率26

    汎用文書の翻訳は機械出力の後編集が中心に。

  • 置き換え事例の多さ20

    メディア・ローカライズ企業の体制縮小事例。

  • 対人・現場依存度の低さ20

    文書翻訳は遠隔完結。

  • 判断の自動化しやすさ4

    用語統一は自動化できるが、文化的文脈と法的責任の判断は人に残る。

翻訳家とAIについて、よくある質問

翻訳家の仕事はAIでなくなりますか?
なくなるとは考えていません。編集部のAI影響スコアは70/100(やや大きい)で、これは職種の消滅確率ではなく「業務の一部がAIに置き換わりやすいか」を表します。汎用ビジネス文書の下訳のような部分は置き換わりやすい一方、契約書・特許など法的責任を伴う翻訳は残ります。
翻訳家のどの業務がAIに置き換わりやすいですか?
汎用ビジネス文書の下訳、マニュアル・ヘルプの一次翻訳、字幕の粗訳とタイムコード付け、社内メールの翻訳です。いずれも入力と出力が決まっていて、成果物の良し悪しを機械が判定しやすい業務です。
翻訳家がAIに残されにくいのはどの部分ですか?
契約書・特許など法的責任を伴う翻訳、医療・司法の現場通訳、ブランドトーンを含むコピーの再創作(トランスクリエーション)、同時通訳とその場の交渉支援です。相手や現場の状況によって正解が変わり、責任の所在が人に残る業務ほど置き換えが進みにくくなります。
翻訳家はいま何を学べばいいですか?
MTPE(機械翻訳後編集)の品質管理、専門分野(法務・医療・金融)の知識、用語集・翻訳メモリの設計運用、ローカライズプロジェクト管理を挙げています。求人動向としては、「訳す人」から「品質を保証する人」「専門領域を持つ人」への集約が進む。汎用翻訳のみの受注は縮小傾向。

答えはこのページに載せている編集部の評価と求人動向をまとめ直したものです。 スコアの決め方はデータの定義に書いています。