Coinbase Global, Inc. は2026年5月5日、従業員の約14%にあたる約700人を削減すると発表した。2025年末時点の従業員数は約5,000人。同じ日に PayPal も約20%の削減を発表しており、フィンテック業界で同時に動きが起きた形になる。
**ブライアン・アームストロング最高経営責任者は、理由として市場環境とAIの両方を挙げている。** 「いま下降市場にあり、次の成長段階へ向けてこの期間から抜け出すために、今すぐコスト構造を調整する必要がある」と述べた。
そのうえでAIについて「仕事のあらゆる面でAIを活用する必要がある」とし、一部の職務を**AIエージェントの群れを管理する役割**へ移すこと、エンジニア・デザイナー・プロダクトマネージャーの職務を統合した「ワンパーソンチーム」を試すことを示した。
対象はエンジニア、プロダクトマネージャー、デザイナー、管理職と幅広い。再編費用は2026年第2四半期に5,000万〜6,000万ドル(大半は現金の退職金)を計上し、同四半期中に完了する見込みとしている。
**人数はAI失業カウンターに計上していない。** CEOが下降市場によるコスト構造の調整とAI活用の両方を理由に挙げており、AIに帰属する分の内訳が示されていないため。PayPal・Visa・ルフトハンザと同じ扱いである。
**当初はAI起因として計上する判断をしたが、追加のソースを確認して改めた。** 最初に読んだ記事はAIによるチーム構成の変更を前面に出していたが、CEOの発言では「下降市場」というコスト側の説明が先に来ていた。見出しがAIを強調していても、企業の説明の順序と内訳を見る必要がある。
なお同社は2023年1月にも約950人(当時の約20%)を削減している。そのときの理由は暗号資産市場の低迷であり、AIとは無関係だった。同じ会社が3年の間隔で同規模の削減を行っており、今回の削減のどこまでが業界の循環でどこからがAIなのかは、公表資料からは切り分けられない。